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Arsenalとその他もろもろ

ゴールセレブレーションで精神的な弱さを露呈したアーセナル

先日のマンC戦のゴールセレブレーションについて、ギャリー・ネヴィルとティエリ・アンリが同じような指摘をしている。

 

ネヴィル「ウォルコットのゴールを祝わない選手たちに驚いた。ゴールを決めたというのにとげとげした雰囲気を感じて奇妙だった。ビッグゴールだったのに」

 

metro.co.uk

 

アンリ「1点目もセカンドゴールも変な感じだった。彼らはプレッシャーを感じすぎてゴールセレブレーションを忘れてしまったみたいだ」

 

www.dailystar.co.uk

 

このゴール後の禁欲的なシーンは、まるでいまのアーセナルのチーム内の雰囲気をあらわしているようだった。ウォルコットのゴールもムスタフィのゴールもトップ4をかけたビッグゲームで劣勢から同点に追いつくという重要な得点で、選手たちが喜びを爆発させてもおかしくはなかったがゴール後の高ぶった様子はまったく見られなかった。

 

どちらの得点の後も近くにいた選手が近寄ってきて軽くハグをするくらいの控えめなゴールセレブレーションで、1点目を決めたウォルコットはニコリともしなかったし、2点目のムスタフィ自身こそ興奮を隠さなかったが、それが逆にチームメイトたちとの落差を感じさせた。ゴールセレブレーションの輪をつくるにはサンチェスが大きなジェスチャーでわざわざ遠くにいた選手たちを呼ばなければならないくらいだった。

 

このSKY SPORTSの記事では、ティエリ・アンリがゴールセレブレーションをするようにほかの選手たちを呼んだサンチェスのリーダーシップを讃えている。

 

アンリ「サンチェスは勝者だ。アーセナルでリーダーになれるかもしれない。ほかの選手たちにもサンチェスのような貪欲さが必要だ」

www.skysports.com

 

最近の不甲斐ない成績やこの試合でもことごとく先行されていた展開を考えれば、選手たちがとてもゴールを喜ぶような気持ちになれなかったのは理解できなくはない。

 

しかし、もしこのチームにリーダーがいたとしたら、やはりサンチェスのようにゴールをチーム全員でしっかりと称えるように促したのではないだろうか。チームワークというのはそういうものだから。

 

それができない今のアーセナルはやはりバラバラなのだ。メンタルが落ちている選手がいたら顔を真っ赤にして怒鳴って諭す父親のような、チームメイトをまとめる精神的なリーダーがいないのだ。そんなチームがなにがしかを勝ち取ることができるわけがない。今回のゴールセレブレーション騒動は、図らずもそれが露呈した象徴的なシーンだったのである。

 

リーダーの問題はすぐには解決できることではない。もしリーダーになれるタイプの選手がいても、実際にチーム内でリーダーシップを発揮するには時間が必要だ。メンタルも実績ももっともリーダーにふさわしいサンチェスが移籍間近というのが、アーセナルが直面している皮肉な現実である。

 

コシエルニやチェフはいい選手だが天性のリーダータイプと呼ぶにははばかられる。彼らがキャプテンを務めるのはほかに適役がいないだけだ。ジャカやムスタフィには素質を感じるが、チームリーダーになるにはまず自分のプレイを安定させなければならないし、チームメイトたちから信頼を勝ち取るにはまだまだ長い時間がかかるだろう。

 

チームリーダー不在に加えて、監督が選手たちの精神面についても十分にマネージメントができているとは思えないアーセナル。

20年続いているトップ4フィニッシュはアーセナルにとってもはや既定といってもいいものだが、いまもなお自信喪失の雰囲気が色濃く蔓延するチームが今季圏外からチャンピオンズ圏内に入れるかどうかは、まさにこのメンタルマネージメントにかかっているといってよいだろう。