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ダイスン

Arsenalとその他もろもろ

(もしもエジルが契約延長しなかったら)アーセナルの4-4-2の可能性

フットボール

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写真はArsenal公式より

 

いまだ契約延長が難航しているアレクシス・サンチェスとメスト・エジルについて、Arsenalレジェンドのひとりであるマーティン・キーオン氏が、ふたりの契約延長を願うとしながらも「ふたりのうちひとりは契約延長するんじゃね。てかエジルは延長しないんじゃね」と語っていた。

 

metro.co.uk

 

キーオンが「Football Focus」で語ったとされるこの記事では、エジルが自身の契約延長をヴェンゲルの去就次第としている最近のエジルの発言について「ただの交渉カードのひとつに過ぎない」と喝破している。たしかにボスとより結びつきが強いであろう同郷のフレンチマン3人はヴェンゲル監督の去就が不明瞭なまま、わりとあっさりと契約を延長してくれたところだ。

ティエリ・アンリもそうだが、実績を残したクラブOBとしては忠誠心が二の次でとにかく給料アップを要求するプレイヤーの存在を内心では苦々しく思っているに違いない。

 

逆に、アレクシスが契約を延長する根拠を「バルセロナでは受けられなかったサポートをヴェンゲルから受けている」としているが、こちらに関してはエジルも同様にノースロンドンでかつて経験がないほど重要で代替不可能な王様プレイヤーとして扱われているのは事実で、根拠としてはいささか薄いと感じざるを得ない。

 

アーセナルはアレクシスとエジル二者択一ならどちらを選ぶべきか

まあキーオン解説者のコメントはその程度の予想でどうでもいいとして、個人的にはアレクシスがいなくなったらArsenalの敵陣での戦闘力は50%減、エジルがいなくなったら25%減くらいの気分でいる(ふたりいなくなったら75%減て、んなわけあるかーいといわれそうだがあくまで気分である)。

だから、仮にこの契約延長問題が本当にお金の問題で、なおかつクラブがふたり同時に高給プレイヤーを雇う予算がないのであれば、エジルは諦めてアレクシスにぶっこんでほしいと思う。どうも逆になりそうでいやなんだが。

 

ぼくはべつにエジルがきらいなわけではない。世界の名将で人格者のモウリーニョ監督が「世界一のNo.10プレイヤー」と賞賛した選手である。その美しいプレイに魅了されないフットボールファンはいないだろう。

ただ、天才的にクリエイティブであるのと同じくらい守備マインドが低いので、かなり使う場所が限定される不便なプレイヤーであり、当然全体のフォーメーションにも影響する。現状ではエジルを起用する場合、

  • ストライカーの近く(ただしシュート意識は低い)
  • 守備負担の軽い真ん中(サイドは大嫌い+動き回れる自由がほしい)

でないと機能しない(あるいは本人が嫌がる)ため、Arsenalで採用できるフォーメーションはほとんど「4-2-3-1」の一択になる。ドイツではサイドをこなすことがあることを考えるとちょっと複雑だが。

 

アレクシスがどのポジションにおいても守備を厭わず、チャンス創造力、得点力も並外れていることを考えると、チームがどちらを手放してはならないかは明白だ。

 

ところで、近年アトレチコ・マドリーが躍進したことで採用するチームが増えた4-4-2フォーメーション。英国でもあまり見なくなっていたフォーメーションが去年のEURO2016においても、フランスやウェールズの活躍で一躍注目された。アーセナルのファンのあいだでも、ツートップで輝くジルーやラムジーをみて「アーセナルでもいけんじゃね?」とざわついていたのを思い出す。

 

エジルがいる場合の4-4-2

ところが、現実的に考えるとエジルとアレクシスがいるいまのArsenalで4-4-2を使うのは、まさに帯に短したすきに長しという感じになる。実際に、ここしばらくのArsenalで4-4-2が採用されたことはない。

 

4-4-2では「オールド・ファッション」なCFジルーがツートップの1枚は確定として、相棒をエジルにした場合、今シーズンから得点をし始めたとはいえ、チャンスで強引なシュートよりも強引なパスを選んでしまうエジルを最前線の2枚で使うには、得点への意識が物足りない。ベルカンプがいたアーセナルをイメージしてみるとわかりやすい。

 

また現状、クラブのトップスコアラーでありリーグの得点王争いに絡んでいるアレクシスをツートップで優先しないというオプションはない。そうなると、エジルが4-4-2の中盤という守備力がより要求されるポジションに入ることになり、真ん中で使うにもサイドで使うにも守備的には非常にリスキーになる。

 

 

エジルを中盤に置いて攻撃の自由を担保しつつ強引に4-4-2をやるとしたら、いわゆる中盤ダイヤモンド型という、限りなく攻撃偏重のフォーメーションしかない。この場合、DMには尋常ではないMF領域をカバーするマケレレやカンテのレベルくらいに優秀なDMが必須になるだろう。コクランは個人的にはかなり優秀なDMだと思っているが、さすがに少々荷が重いかもしれない。

ここまでくると形のうえでは4-3-3に近くなってくるが、エジルをウイングに置くことで今度は運動量を要求されるサイドの攻守の切り替えが課題になりそうだ。

 

つまり、攻撃に特化した「異能の天才(なんかかっこいい)」がいることで、採用できるフォーメーションのオプションは格段に少なくなっている。コンテのチェルシーなら、少しでも調子を落とそうものなら速攻で外されそうな能力である。

 

エジルがいない場合の4-4-2

これはもう格段にシンプルである。ジルーとアレクのツートップとその他大勢。ツートップ要員は、ウォルコットにルーカス、ウェルベックもいる。すっかり調子を落としているが、押し込まれて守備の時間が長くなるような試合ではラムジーをジルーやアレクのパートナーに選んでもおもしろいかもしれない。

カソルラがフィットしていた場合、真ん真ん中に置いてよいかどうかは判断の難しいところではある。

 

 

ということで、エジルはいなくなったらいなくなったでイウォビやカソルラ、来シーズンからはジャックもいるしNo.10ができる代わりはいる。なんなら、4-4-2のようなNo.10がいないフォーメーションのほうがチームが機能するという可能性も否定できない。

一方、戦術的適応力があって戦闘力の鬼高いアレクシスの代役が務まる選手はチーム内にはいない。これはもうきれいサッパリ完全にいない。

 

もどかしいのは、最近のアレクシスの態度を見ていると契約延長を渋っているのは給料アップだけじゃないっぽいことだ。チームの闘う姿勢や野心(大金を使って大物選手を連れてくるとか)が疑われているとしか見えなくて、モヤモヤしてしまう。

 

3点を追いついた先日のEPLボーンマス戦でのジルーのゴールパフォーマンスは、ぼくでさえ「なにやってんだ早く戻れ!」ってテレビに向かって叫んだくらいだから、アレクシスがおかんむりなのは想像に難くない。

 

契約問題、早く決着してくれねえかな。